我が子の満3歳児入園~ママのリアルな日常と本音~

我が子の満3歳児入園~ママのリアルな日常と本音~

公開日:2024/04/01

作成者:おでん

 

はじめに

 この記事はおでん(現在2歳4歳兄弟の母)が当時2歳だった長男を満3歳児入園させるまでの体験談です。長男を満3歳児入園させるにあたり、母としてたくさんの葛藤がありました。子育ての状況は各家庭でそれぞれだとは思いますが、満3歳児入園を考えている方の参考になれば嬉しいです。

 ※こちらの記事では主に満3歳児入園までの母と子の奮闘を書きました。そもそも満3歳児入園って何?どこの園が行っているの?については省いていますので、詳しくはぼっくるんホームページをご覧ください。

 

息子について~人見知り、場所見知りに戸惑う母~

 息子が1歳を過ぎて歩くようになった頃はちょうどコロナ禍だったこともあり、児童館や子育て支援センターなどの室内の遊び場には行かず、公園に毎日通っていました。公園で同年代の子どもたちと一緒に遊ぶことも多々ありましたが、初めての人や場所に慣れるまでとても時間がかかりました。(楽しそうに遊んでいても、お友達が近づくと私の足にしがみつき隠れる、初めて行く場所では慣れるまでずっと抱っこで歩くことすらしてくれないなど・・・)

 このように息子は人見知りや場所見知りが強かったため、少しずつお友達や新しい場所に慣れてくれたらと思い、今後の幼稚園入園を見据えて、息子の年齢でも通うことができる親子登園型のプレ幼稚園に参加することにしました。(※プレ幼稚園は次年度入園年齢の子を対象としたものが多いですが、一部の園ではそれ以前の子を対kousaku_family_mother象としているものもあります。また、園によって親子登園や母子分離など形式も様々です。詳しくはぼっくるんホームページ草加市ホームページをご覧ください。)

 息子が参加したプレ幼稚園の活動内容は、月に2回、1回30分で、紙芝居や手遊び、簡単な製作などを行うものでした。息子は、初めのうちは教室に入るのも嫌がっていました。「おうち帰る~」を連呼したり、人形や紙芝居の内容で泣き出してしまったり・・・比べてはいけないと思いつつも、楽しそうに歌ったり、踊ったりしているお友達を見て、果たして息子はこんな風に楽しく通える日が来るのだろうかと漠然とした不安に襲われました。半年ほどして、やっと泣かずに通うことが出来るようになり、製作を楽しむ様子が見られるようになりましたが、手遊びなどはじっと見つめているだけで、最後まで一緒にやることはありませんでした。

 このような息子の様子から、幼稚園生活をスムーズにスタートするためにも、少しずつ親から離れて、新しいことに挑戦することが必要かもしれないと感じました。

 

母子分離プレへの挑戦~初めて1人で登園した息子~

 次年度入園学年を迎えるにあたり、本格的に入園をする園を選び始めました。重要視する項目は各家庭で異なると思いますが、我が家は、行事の豊富さ、自園給食であること、施設の充実度、バス通園が可能であること(次男が当時0歳だったため)を基準に入園する園を決めました。我が家が選んだ園は、1学年が100人ほどと比較的大規模な園であったため、園児ひとりひとりに目が行き届いているのかという面倒見の良さの面で多少の不安はありましたが、まずプレ幼稚園に参加してみて、息子の様子を見てから最終的に判断しようと思いました。 

 こちらの園のプレ幼稚園は、親と離れて本人のみが参加する母子分離プレで、基本的に週2回、午前2時間ほどでした。(希望すると最大で週5回、昼食をとって14時頃まで延長も可能。)最初の2回は親子登園でした。初めての場所、たくさんの知らないお友達に囲まれて緊張していたようで、すぐに帰りたいと泣き出していました。親子登園の後からは、息子だけでの登園が始まりましたが、2,3ヶ月は幼稚園に行きたくないと毎朝泣いていました。毎朝園のバスに泣きながら乗っていく息子の姿に、私も泣いてしまったり、母子分離はまだ早かったのかなと不安になったりもしましたが、徐々に園で泣いている時間が減り、夏休みに入る頃には園にいる間は泣かずに過ごせるようになりました。

 

満3歳児入園のリアル~これでいいのかな?母の心の葛藤~

 息子の園では、誕生日の翌月から(4.5月生まれは6月から)希望をすれば満3歳児入園として、毎日通園することができます。息子は7月生まれでしたが、2学期の始まりと合わせて9月から満3歳で入園をしました。(※園によっては、満3歳時には年少クラスに混じって活動し、次年度もう一度年少クラスで過ごすというところもあるようですが、息子の入園した園では満3歳児入園用のクラスがあるため、満3歳児入園専用のカリキュラムで同じ年齢の子たちのみで過ごします。) 

      • なぜ満3歳児入園を決めたのか?

      •  母である私の精神的な余裕が欲しかったというのが1番の理由です。満3歳児入園を考えはじめた当時の私は0歳11ヶ月と2歳11ヶ月の2歳差兄弟を自宅保育していました。ちょうどその頃夫が働きながら夜間の大学院に通いはじめたこともあり、毎日帰宅は24時すぎ、土曜日も授業で夫はほとんど家にいませんでした。双方の祖父母も遠方で頼れず、今思うとかなり精神的に追い詰められていました(笑)(もちろん、みなさんさまざまな環境の中で苦労されて子育てされていると思いますし、感じ方も人それぞれだと思いますが、私にとっては当時の状況がとても辛く感じました。)ここに書くのも恥ずかしいですが、余裕がなくイライラして、言葉の通じる長男にきつく当たってしまって、後悔して…そんな毎日でした。そこで、少しでも心の余裕を持って息子たちに接することができればと長男を満3歳児入園させることにしました。

         満3歳児入園をさせた理由が、このように親側の事情であるため、通常よりも半年も早く入園させることにかなり後ろめたい気持ちがあり、ギリギリまで満3歳児入園をさせるか迷いました。(息子が幼稚園好き!行きたい!というタイプではなく、お家が大好きで、行き渋りもひどかったので、余計に悪いことをしている気がしてとても悩みました。)最終的には、年少になってから、いきなり週5で登園するよりも、これから半年くらいかけて、息子の様子を見つつ、週5で登園するということに少しずつ慣らしていったほうが、慎重派の息子には向いているはず!!と自分を無理やり納得させて、満3歳児入園をさせることに決めました。

満3歳児入園をした息子の様子と感想は?

  •  dance_youchien入園の洗礼なのでしょうか、満3歳児入園をした月からほぼ隔週のように熱を出し、風邪をひき…結局のところ年少で入園するまでに週5日毎日通えた週はほぼなかったです。(笑)しかし、クラスの人数は20人で、担任、副担任と2人の先生に担当してもらっていたので、新しい環境に慣れるまで時間がかかる息子にとっては、年少につながるこの時期をかなり手厚く面倒をみてもらうことができ、結果的には満3歳児入園をさせてよかったなと思っています。入園当初は毎日泣いていた息子ですが、少しずつ慣れていき、3学期が始まる1月頃には園での生活を楽しめるようになりました。保育参観やおゆうぎ会で楽しそうに歌ったり、踊ったりしている様子を見て、息子の成長を感じ、とても頼もしく思いました。

 そんなこんなで満3歳児入園をした息子ですが、あれから約2年が経ち、春からは年中になります。年少では、長期休みあけなどに時々行き渋ることはありましたが、順調に新しいクラスに慣れ、幼稚園での様子を楽しそうにお話してくれるようになりました。満3歳児クラスの時期に、ある程度幼稚園での基本的な習慣(1日の流れやお友達との関わり方、困った時の助けの求め方など)が身についていたので、年少になりクラスの人数が30人(先生2人)に増えても、自然と馴染むことができたのかなと思いました。また、あれほど人見知り場所見知りをしていた息子でしたが、今では自分から積極的に初めましてのお友達に声をかけたり、習い事など初めての場所でもすぐに打ち解け、自分らしさを出せるようになってきました。 

 散々悩み、最初は私の都合で決めた息子の満3歳児入園でしたが、息子にとっては親から少し離れて新しい世界に飛び出す大きな一歩になったように感じます。

 

ぼっくるん隊メンバーにも聞いてみました~*あき*さんの場合~

 4児の母である*あき*さんに体験談を聞きました。*あき*さんは、第2子である息子さん、そして第3子・第4子となる双子のお子さんを満3歳児入園させたそうです。*あき*さんのお子さんたちが入園した園は、息子の園とは異なり年少クラスに混じって活動し、次年度もう一度年少クラスを経験するという形式だっだそうです。

満3歳児入園を決めた理由は?

 支援が必要な中1のお姉ちゃん、年長のお兄ちゃん、そして3歳になった双子がいて平日は100%に近いワンオペの日々…正直母である私の心身の状態が限界でした。 (そうは見えなかったかもしれませんが、コロナ禍でもあり外部に頼りにくく、子どもと向き合う時間が長すぎて自分で自分の感情や言動が制御できなくなり、産後うつとか育児ノイローゼに近い状態だったように思います。) パパは仕事で朝早く帰りが遅いので、双子の自宅保育をしながら家事をして、上の子達の通学・通園の準備など、毎日いっぱいいっぱいでした。 ダメ元で保育園の申請もしてみましたが、”現実的に通わせられる距離&双子を一緒に通わせられなければ入園しない”という狭い条件での提出だったこともあって、やはり落選でした。

満3歳児入園を決めるにあたり迷いはなかったか?

 お兄ちゃんも利用しましたが、その時は少し悩みました。 ちょうどお兄ちゃんが3歳になる頃に双子が生まれました。当時も双子を満3歳児入園させた時とは違う角度でとても大変でやはり私の心身に負担が大きく、藁にもすがる思いでお兄ちゃんを他者を頼ろうと4年保育を利用することを選択しました。 始めこそ「ママと赤ちゃんたちと離れるのが寂しい」と泣くこともありましたが、基本的には毎日楽しく通ってくれて、社会性が身に付いたことで想像以上に大きな成長を見せてくれて、可哀想とか申し訳ないという気持ちはすぐになくなりました。 双子が赤ちゃんの時は本当に大変だったので、お兄ちゃんの身辺自立やトイトレなど手をかけて向き合えなかったところも、園でサポートしてくれてとても助かりました。 そういう経験があったので、双子もできることなら3歳から集団生活をさせてみたいと思っていたし、私がノイローゼっぽくなっていたことから子どもと離れる時間が必要だと感じていたので、迷いや後ろめたさみたいなものは全くありませんでした。

満3歳児入園をさせた感想は?

(本人も親も) 毎日バスで3人で登園しているので、「お兄ちゃんと一緒に遊びに行く」という感じで初日からまったく抵抗なく、1度も渋ることなく毎日楽しそうに通っています。 双子①はおっとりマイペースで言葉や行動もゆっくりめなので心配していましたが、お昼ご飯の時間やお砂場遊びが毎日楽しみなようで、不器用なりにyouchienji_sakura製作やお歌の時間など集団のなかでもなんとかついていけているようでホッとしています。 トイトレはもう少し時間がかかりそうですが、焦らずのんびり3学期中にはずせたら御の字だと思っています。 双子②は言葉の理解もおしゃべりも早いのですが、少しプライド高め?で間違えたくない、失敗したくないタイプです。 1つ上の子達と混ざるとどうしても小柄だし、身体能力が劣っている自覚があるのか、苦手意識があるもの(=走ると負けてしまうとか、上手にボールが使えないとか)をやりたくないと主張するようです。 でも、そういうアピールができるのもすごい!と思うし、それを乗り越えて成長していくと思うので全然心配していません。笑

 余談ですが、「3人が幼稚園に在籍するというのは、かなり貴重な時期なのでは?」と感じて、私はこの1年間PTA会長を引き受けています。双子を自宅保育していたのとはまた違った負担はあるのですが(笑)、子どもたちの園での様子に触れることができたり、先生や園との距離感がより近くなったりと、個人的には親子ともに充実した1年になっていると感じています。双子についても、年少からの3年間もお兄ちゃん同様に大きな成長を見せてくれると期待しています。 もし、子どもの様子や幼稚園の対応に心配なことがある場合は、(園によって関われる頻度や内容も違うと思いますが、)役員さんやお手伝いさんに立候補してみたり、見学できるかなどを確認してみたりも良いと思いますよ。

 

 おわりに

 子育ての状況は、家庭の環境や子どもの性格などによって、本当にそれぞれだと思います。我が家のように親の都合で、満3歳児入園を検討し始める家庭もあれば、お子さんが幼稚園が大好きでお子さんの方から満3歳児入園を希望されて検討し始める家庭もあると思います。正解のない子育ての中で、これから満3歳児入園を検討される方にとって参考になれば嬉しいです。

2024/03

作成者:おでん 協力:*あき*