草加市出身トロンボーン奏者にインタビュー♪

草加市出身トロンボーン奏者にインタビュー♪

公開日:2017/07/06

作成者:とま.*

草加市出身トロンボーン奏者へインタビュー

2017年4月8日に草加市中央公民館ホールにて井上亮さん&北村竜さんのトロンボーンデュオリサイタルが開催されました。
(記事はこちら)

今回、こちらのコンサートに出演されている井上さん北村さんは、音楽を勉強している子供たちに、「プロとして音楽の道へ進む」という選択肢もあるというメッセージが込められ開催するということを知り、草加に住む未来の演奏家の卵たちへのメッセージをいただくことが出来ました。

青文字が井上さん緑文字が北村さんからのメッセージとなります。

【Q1】トロンボーンとの出会いは?なぜトロンボーンを選んだのか?

トロンボーンを始めたのは、小学校の頃の鼓笛クラブで始めました。最初はユーフォニウムという楽器を吹いていました。トロンボーンに変わった理由は、年に一度、草加市のお祭りで、パレードをするのですが、整列して並んでみると、ユーフォニウムは真ん中らへんに並びます。それと反対に、トロンボーンはスライドがあるので一番先頭にきます。少しでも目立ちたい気持ちがあり、トロンボーンに変えてもらったのが、トロンボーンとの出会いでした。
小学校の時はトランペットを吹いており、中学でもトランペットを吹くつもりで吹奏楽部に入部したのですが、楽器を決めるオーディションでトランペットに落選してしまい、第2希望だったトロンボーンになりました。今となってはあのときトロンボーンになって良かったのかなと思います。

【Q2】なぜ音楽の道へ進んだの?本格的に専攻するにあたり家族の理解はどんなものだったのか?

トロンボーンが好きという一心でここまで来たと思います。
私が音楽の道に進もうと考え始めたのは高校二年生の頃で、当時高校の吹奏楽部でレッスンをして頂いていた先生に、音大を勧められて決めました。当時から厳しい世界だとは思っていましたが、両親からはやれる所までやりなさいと言って貰えたので受験をする決心がつきました。

【Q3】ご両親から言われた言葉で嬉しかったことは?

家族からは、自分のやりたい事ならしっかりやりなさい。私達は応援するからと言ってもらいました。
正直あまり覚えてることがないのですが、、、やはりいまこうして楽器を続けることに対しての理解をして貰えていることが1番有り難く嬉しいことだと思います。

【Q4】勉強や受験との関わり合いは?(勉強と部活動、練習時間の確保・やりくりなど、秘訣があれば)

両立というのはとても難しいと思います。秘訣があったら僕も知りたいです。ですが、無理矢理にでも2つとも頑張ったら、必ず自分の力になると思います。どちらかを一つ削って、どちらかに集中というのは、その集中したほうの事もうまくいかないと思います。
僕は、実家から高校までは通学だけで2時間かかりましたし、部活の練習時間もとても大変でしたが、今の自分がいるのはその時がむしゃらに頑張れたからだと思います。
僕の生徒の中にも、「○○高校に行きたいけど、通学時間が大変なので、やっていけるか不安です。」という、生徒がよくいます。そういう生徒には必ず、今から妥協してたら、大人になったときすごく後悔するし、立派な大人にはならないから、頑張りなさいといいますね。
高校時代は勉強でも試験が多い学校だったので、音大受験の為の準備が大変でしたが、朝練や昼休みなどにコツコツと練習や勉強をしてきました。

【Q5】トロンボーンのデュオは珍しいと思うが、目指す形はあるのか?目標としていることなど。

トロンボーンデュオというものは、なかなか珍しい編成です。必ずピアノはきっと入りますね。デュオにこだわっているわけではなく、もしトロンボーンを続けている同級生がもう一人いたら3人だったかもしれないです。
小学校から始め幼なじみで、今音楽を仕事にしてるのが2人だった。そして2人ともトロンボーンだったという感じです(笑)
僕達も探り探りやっているような形でした。でもこの演奏会で皆さんに喜んでいただけたので、同じような演奏会をまたやりたいですね。何かデュオが展開していくのもいいですが、これを保持していくのもなかなか大変なことかと思います。
トロンボーンは4重奏などが主流なので、2重奏という形態はとても難しいとは思います、しかし2本だけでも可能性は無限大だと思うので、さらに追求していきたいと思います。

【Q6】草加市内では具体的にどんな活動をしていきたいのか?

この間のようなホールでの自主公演をしていくのが、僕の中では理想です。もし何かお声をかけていただけたら、なんでも積極的に活動していきたいですね。
以前より市内の福祉施設などでは訪問演奏などはさせて頂いていたので、今後お声を頂ければ色々な所で演奏をしていきたいと思っています。

【Q7】草加市演奏家協会に加入しようと思ったきっかけは?(井上さんへのご質問です)

草加での音楽活動の幅を広げたいと思い、入りました。

【Q8】音楽活動をするにあたり、経済的な柱となる活動は?

オーケストラへのエキストラ出演(賛助出演ともいいますね)、有名な歌手のバックミュージック、中学生や高校生への演奏指導などですね。
あまり大きな声では言えないですが、着ぐるみの中に入ってトロンボーンを吹くこともありますよ!
最終的な目標はプロのオーケストラや吹奏楽団に所属することですが、今は小中高等学校の指導や、イベントなどでの演奏などをしています。

【Q9】トロンボーン以外にも演奏できる楽器はあるのか?

ありません。笑
金管楽器は一通り吹けますが、音が出せると言った程度です。

【Q10】音楽家を目指している子どもや、その保護者向けのコメントをお願いします。

もちろん音楽が好きという気持ちが一番大切だと思いますが、それに負けないぐらい言えることが、継続してやることです。音楽だけではないと思いますが、継続すること、保持することはとても難しいことです。この事に対して、如何に強い気持ちで臨むことが大事だと思います。
僕は小学校の頃楽器に触れ、音楽の楽しさを知りこの道を志しました。まだまだ自分も未熟ですし、厳しい世界ではありますが、何よりも音楽の楽しさを知ってもらいたいという思いが大事だと思っています。
それなのでまずは、小学校や中学校で楽器を吹いてみて、楽器の楽しさ音楽の楽しさを知って貰えたらと思います。
今後も僕たちは市内で演奏活動をしていきたいと思っておりますので、その際は是非演奏を聴きにきて、楽しんで頂ければと思います。

 

【演奏者プロフィール】

井上さん井上亮

埼玉県草加市出身。
伊奈学園総合高校、東京音楽大学を卒業。
東京音楽大学入学時に給費入学奨学金を取得。
第7回横浜国際音楽コンクール室内楽部門第2位。
2015年セイジ・オザワ松本フェスティバル「子供のための音楽会」、2016年小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトⅩⅣ(こうもり)に出演。
東京芸術劇場主催芸劇ウインドオーケストラに所属。


北村竜北村さん

埼玉県草加市出身。私立春日部共栄高等学校、洗足学園音楽大学を卒業。洗足学園音楽大学在学時に特別選抜生に認定。
2012年サントリーホール主催レインボウ21デビューコンサートに出演。
2015年小澤征爾音楽塾金管室内楽勉強会に参加。
2016年小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトⅩⅣ(こうもり)に出演。
現在は関東を中心に演奏活動、演奏指導を行いながらフリーランスとして活動中。

取材日:2017年5月7日
取材・作成者:とま.*