家庭的保育事業「ひまわり家庭保育室」ってこんなところ♪

家庭的保育事業「ひまわり家庭保育室」ってこんなところ♪

公開日:2018/07/17

作成者:じぃ

37072671_478365202614576_6234808697080512512_n保活という言葉がPCで簡単に検索できるようになって久しいですが、草加市ではここ数年でたくさんの保育園が新設され、また、2015年の制度改正によりいろいろな種類の受け皿ができたことで待機児童が減ってきたようです。でもその分、我が子の保育環境や親の勤労状況などに合わせて、どの種類の施設を希望したらいいのか迷う市民が増えてきたように思います。

特に認可保育園以外の認定こども園や小規模保育など、新しい制度での施設はわかりにくく、ぼっくるん隊メンバー同士で座談会を開いて情報を整理してみました。

子育てサポート>ここが知りたい!草加市の保育園事情

そのなかで、新たな制度で生まれた規模の小さな施設をいくつか実際に見てみようということになり、まずは草加市の施設の中で最も規模が小さく、30年度現在では唯一の家庭的保育事業を行っている「ひまわり家庭保育室」を取材してきました。

 

どんな施設か

施設

正式名称「地域型保育事業 ひまわり家庭保育室」は、草加市の南西部の柳島町にあり、県道103号(通称安行街道)から少し入った住宅街の2階建て一軒家です。 

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その1階部分50㎡が保育室で、和室10畳と同じく10畳程度のフローリング、台所となっています。園庭は一軒家のお庭25㎡程度ですが、プールも置けるし雪の日は雪合戦などもできて楽しそうです。それに、近くに公園が多いし少人数保育なので、変化のある1日を過ごすには十分な環境と、宗施設長はおっしゃってました。

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定員と保育時間

29595084_944185029078381_8917773389186280_n定員はなんと3人!(0歳・1歳・2歳の1人ずつ)で、保育の基本時間は午前8時から午後7時まで。別料金で保護者の都合に合わせ、朝は午前7時半~、夜は午後7時から午後7時半までの延長保育が可能です(0歳児さんについてはお問合せください)。

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休園日

土日と祝日は休園で、そのほか年末年始、お盆休みがあります。 お盆休みの時期はその年の利用者さんと相談して決めているそうです。

 

利用者について

利用者について 駅から離れている立地から、どのような人が利用しているのかを聞いてみたところ、自転車で通える範囲の方が中心とのことで、駐車場はありませんが自動車で送迎していた方もいるそうです。預けたあと自転車で駅や仕事に向かう人が多いですが、中には自転車を園庭の奥に置かせてもらい、施設近くのバス停から職場へ出勤する方もいるそうです。草加駅、川口方面、竹ノ塚方面などへのバス停が近くにあり、また、見沼代親水公園方面に出られるので意外と(失礼^^)交通の便はよい印象です。

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これまでは人に聞いたり見学し、スタッフと話をしたうえで「ここがいい!」と希望して利用している人が多かったようです。 新しい施設となった今回は他のところに入れなかったから…という理由とのことですが、これまで同様満足していただけると自信を持ってらっしゃいました。

スタッフについて

 29572809_944184879078396_3370218083540222443_n[人数]

普段は常勤の先生2名(宗しのぶ先生、伊藤孝枝先生)。給食を作る時間帯や年度初めの落ち着かない時期などは補助の先生に来てもらっているとのことで、定員3人で常時保育者が2人いる体制というのは、とても手厚いと言ってよいと思います。

←取材同行のちびメンバーも一緒に遊ばせてもらっています

[職員の資格]

常勤の施設長(子育て支援員)と常勤保育者(保育士・家庭的保育者)、非常勤補助者2人(子育て支援員)  ※「子育て支援員」県が行う養成研修を受講した人 先生たちは近隣に住んでいるので安心です。

 

29543239_944184859078398_6274310609284498984_n〇スタッフから一言

ひまわり家庭保育室の家庭的保育者は運営上義務付けられていない保育士の有資格者を敢えて保育主任として配置しています。

でも、「保育士」であることばかり重視しているのではありません。資格そのものより「どれだけお母さんたちとの信頼を築き、共に子どもを育てるか」の方が大切と思っています。お母さんもスタッフの一員のように、一緒に話し合って子どもの個性に応じた保育を進めています。
3人の子どもを2人の保育者で見ているという極めて小規模であるからこそ、子ども一人ひとりの日々の体調などに応じたきめ細かな保育が可能で、そしてお母さんたちとのコミュニケーションも充分に取れるのだと考えています。

 

連携施設

2歳までの施設ということで、その後の通園先に不安を感じるお母さんたちが多いと思いますが、小規模保育施設などの地域的保育事業では必ず「連携施設」を設定し、優先的に入園できるようになっています。 ひまわり家庭保育室では、卒室後の進路として、連携している認定こども園あずま幼稚園(幼稚園部分)に進むこともできます。

施設の特色

29662699_1622959564452249_9127864496123181736_o[給食について]

給食はもちろん、きめ細かな手作り給食 子どもの状態を確実に把握できるので、離乳食やアレルギー食も子どもの日々の体調を考え、個別に対応しています(写真も見せてもらいましたが、どれも美味しそうでした!)。

 

[低年齢児・少人数ならではの保育]

面積からは倍以上の子どもの保育は可能なのですが、30年度から新たな制度の施設になっても、あえてこれまでと同じ定員で、一対一に近い形での保育を行っているそうです。 このことにより、0~2歳という大事な時期に年齢に見合った保育を提供できると自信をのぞかせます。
ひまわりでは、保育主任である保育士がそれぞれの子どもの育ちに応じた毎日の生活の流れやリズムを見立て、これをスタッフ全員とのミーティングにより保育計画として共有・徹底し、子どもの年齢に見合った保育を提供し、お家にいるのと同様に過ごさせ育てていきたいと考えているそうです。 
少人数であればこそ、朝の預かりと夕方のお迎えに同じスタッフが対応でき、子どもの1日をすべて見て伝えることができるので、子どもを通じてお母さんと何でも話せる関係が築けるとのことです。

大切にしていること

[お母さんとのつながり]

先にも述べましたが、施設としてとても大切にしていることは、「お母さんとのつながり」です。
子育て、そして職場復帰などでお母さんにとっても大事な時期に、お母さんのお手伝いをしている気持ちで、「無理をしないこと」を優先できるよう心掛けているそうです。

29351644_418633448587752_7645764904188039819_o30531368_1577631905689705_8138730285937197056_n写真のプレゼント
食事の様子を中心に日々の様子を写真をたくさん撮り、毎月お母さんたちに無料でお渡ししているそうです。

 

 

29570973_418633705254393_6349093516923775279_nひまわり通信の発行
また、イベントごとにひまわり通信という素敵なお知らせを作成し、配っているそうです。

 

 

[地域とのつながり]

施設は住宅街の中にありますが、近隣には公園や畑がたくさんあるので、近くの農家さんとも交流し、野菜の収穫などを体験させてもらっているそうで、これなどは駅前など繁華街の施設にはない良さです。

〇スタッフからひとこと

30年3月末までは草加市独自の家庭保育室(0歳と1歳までの保育)でし29683694_944184959078388_2995310384356672652_nた。この年齢は特に成長に大切な時期と考え、できる限り普通のお家と同じ環境で子育てを手伝いたいと事業を行ってきました。市単独の家庭保育室が廃止になる見込みのなか、いち早く法に基づく地域型保育事業へと転換し2歳児も対象としました。定員を拡大することも可能でしたが、これまでの思いを続けていくために、採算的には厳しいものの、これまでと同じ人数に2歳児も対象として継続することに決めました。

 

まとめ

30688453_1577631982356364_8081784680359133184_n大きな施設も、広い園庭も、保育士さんによる保育も素敵ですが、大人の愛情を一番必要とする低年齢の時期に、とても家庭的な環境できめ細かに子育てを手伝ってくれる保育もとても魅力的と思います。是非、認可保育園に落ちたから…という理由だけでなく、ひまわり家庭保育室や、市内にたくさんできた「小規模保育」を視野に入れて保育施設選びをしてみてはいかがでしょう。なお、これからも「ひまわり」のように少人数の施設が増える予定とのことです。

取材段階ではまだ定員に空きがあったようです。お子さんの年齢にもよるかと思いますが、施設や保育課さんに相談すれば今からでも入園できるかもしれません!

 

取材者からひとこと

●外見も中も普通の一軒家で、自分の家のような温かい雰囲気が魅力! 3人のお子さんたちには先生がぴったり寄り添って、たたみの部屋で遊んでいた様子は兄弟のようでした。本当は手元で育てたい(だろう)この時期の子どもを預けるには、このように家庭的なところが理想的なのかもしれないと思えました。むしろ3歳になるまで家でみていた我が家の子どもたちよりも、密接に関わってもらえて、写真もたくさん残してもらえている気がします。(白)

●黄色い明るい外観の一軒家でいつも前を通るたびに気になっていました。少人数のお子さんを愛情いっぱいに見守り、育てるお母さん的存在の先生たち。食事も個別に対応してもらえ、出来立ての温かいお料理を提供してもらえる。今まで家庭保育室のことを知らなかったことを後悔したほどです。0~2歳のお子さんを持つお母さんが預けるならこういう施設が理想的だなと思いました。草加市では唯一の家庭的保育施設、無くならず存続して欲しいなと願います。(福まる)

●太陽に向かって大きく成長するひまわりを彷彿とさせる明るい外観で、ここに毎日通えたら元気に過ごせそう♪と思いながらの取材でした。 お家で育てているように(もしくはそれ以上に?)温かく保育してくださる場所で、とても魅力的だと思いました。 また、私はこれまで専業主婦だったので子どもを保育園に通わせる選択肢はなく、市内の保育事情については無知だったのですが、この企画案が出てからは勉強になることも多く、ひまわりさんにお邪魔できたことも大きな収穫となりました。 下の子が0歳児なのですが、今後のライフスタイルのなかで幼稚園入園前に働くという可能性も0ではないことをと考えたとき、小規模保育も含めて検討できるという意味で視野が広がりました。 制度のはざまで大変なこともあると思いますが、こういう施設はずっと続いてほしいです。(*あき*)

●「え…これが施設?」というほど普通の一軒家。大きな保育園や幼稚園のイメージからすると若干の不安を抱えた状態での取材開始。でも施設にお邪魔し、保育の様子を拝見したりお話を伺っていると、子どもの「第二のおうち」なんだから、普通の家でいいんだ!と得心しました。 3歳以降は別の施設に移らなければならないけれど、3歳になってから集団活動をすればいいやと考えれば、「親戚のおうちやおばあちゃんち」と同じ環境なわけで、大人との密接なふれあいが大切な時期である0~2歳の間は、こうした家庭的な環境は「アリ」だと感じました。(じぃ)

 

■■■「ひまわり」の詳しい情報■■■

所 在 地 草加市柳島町615-13(子育てマップ
問合せ先 048-921-0070

 

 

取材日:2018/3/28
取材・作成者:*あき*、福まる、白、じぃ